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20090606


左:『つゆくさ1号』「記録係の最期」(1999)

右:『キャラクター4こま集』(2009)

 

今ここを読んでいるような人は、つゆくさの三島芳治のマンガが好でたまらないという人ばかりに違いない。読んだことがないというひとでも、本田健の植民地で前から知ってるよ、ってひとは多いはず。
前回のコミティアの入場待機列で、自分の前に並んでいたグループが、お目当てのサークルについて話していた。それとなく聞き耳をたてていたら、「つゆくさ、行く?」「行くー」という話をしていた!! 本当にそういう会話をしていたんだ。そうしてまた、『アックス』『ティアズマガジン』『クイックジャパン』と3つの媒体で、ちょうど同時期に、つゆくさがとりあげられた。
つゆくさ旋風ついにきたる、と言っても過言ではないだろう。
以下、つゆくさのマンガやレビューが掲載されたものについて、書き留めておきたい。

コミティア88では、青林工藝舎『アックス』の原画展&イベントが開かれた。それに連動して 『アックス No.68』では、「アックス meets コミティア」という小特集が組まれ、三島芳治の短篇「どうでもいい妹」が掲載。4Pと短いながらも、唯一無二な綺想と、不思議なリリシズムがよく出ている好短篇。ただし、枠外が真っ白なのが、三島芳治らしくない。消し忘れたかのような枠外の文字、残された思考の痕跡もまた、彼のマンガの魅力なのだが。商業誌ゆえに削られたのだろうか。いずれにせよ、これが『アックス』に載ったことで、さらに新しい読者が増えるだろう。

COMITIA88のカタログ『ティアズマガジン vol.88』。『ティアマガ』では、今まで何度か「PUSH&REVIEW」のページで短いレビューが載ったことはあるが、今回は初めて、1ページまるまるの掲載。三島芳治本人へのインタビューも織り込んでいて、つゆくさマニアにとっては必読の内容。レビュアーは『ティアマガ』の好企画「編集者インタビューシリーズ」を担当したり、「PUSH&REVIEW」でいつも的確なレビューを書いてくれている、吉田雄平。このひとのオススメする同人誌が外れだったことは、ほとんどない。

『クイックジャパン vol.83』。恥ずかしながら、コミックレビューのページに、自分が書きました。とにかく、三島芳治のマンガはおもしろい!! ということが伝わるよう書いたつもり。いまの『QJ』は表紙のとおり、メジャーな芸能人が主役の雑誌なので、コラムやレビューは、いわば、エロ本の活字ページである。かつての自分のような、エロ本の活字ページを熱心に読むような読者が、ちゃんとひっかかってくれるとうれしい。ちなみに、つゆくさの横のページでは、泉信行による『風雲児たち』のレビューと、アキラ、による田亀源五郎紹介が載っていて、いい感じに混沌とした見開き。(余談だけど、『QJ』で近況欄に「雨がっぱ先生の復活を祈っています」と書いたら、本当に復活して驚いた。そしてすぐの引退表明に、あら〜。再度の復活を願いたい。)

 
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