#29(火)

◆朝日新聞のテレビ欄、読者の感想欄でコナン論争が起こっている。まず始めに埼玉県・沼田隆・26歳の投書。

腹立たしい態度 私は『名探偵コナン』が嫌いだ。新一(コナン)がほとんど自分一人の考えで犯人に仕立て上げていく。犯人というのは慎重な捜査と裁判で明らかになっていくもので、高校生が勝手に決めて良いものではない。新一のえらそうな態度が腹立たしく感じるのだが、いかがなものか」。いかがなものかって言われてもな…… 26歳のくせに「いかがなものか」って言葉づかいは変だろう。

驚いたことに数日後、反論が掲載された。埼玉県・沼田隆・26歳に受けてたつは、神奈川県・小西真弓・主婦・38歳。

反論したい 17日付の『「名探偵コナン」が嫌いだ』に対し、新一(コナン)のために反論したい。新一の推理はちょっと強引かもしれないが、彼は犯罪を憎む心を持って行動しているのです。えらそうな態度も可愛いコナン君が解説すると和らぐと思うのですが、いかがでしょうか。」。

二人ともオトナとして、こんな投書を書くのはいかがでしょうか。そもそもこんな投書を載せる朝日新聞はいかがなものか、ね。ナンシー関に言う通り、新聞を読むと「大人、恐れるに足りず。」と思う。(そして『PHP』を読むと世の中狂ってると思う)。

◆水口幸広『カオスだもんね!(2)(3)(4)』、森本梢子『ごくせん(1)(2)』、西川魯介『初恋★電動ファイト』、読了。




#27(日)

◆テレオペのバイト。夜中1時過ぎると電話かかってこなくて暇だ。昨日読み終わらなかった『野獣死すべし』、やっと読了。☆☆☆。ミステリーの古典。解説が植草甚一。本編より植草甚一の解説の文体のほうに感心してしまった。いいね。熱狂的なファンが多いのが分かる。おれは一冊も読んだことないけどね。


#23(水)

◆バイト。なんか本読みにバイトいってる感じがしないでもない。ま、暇なんだからしょうがない、テレオペなんて電話がこなけりゃ他にやることもないし。今日はサリンジャー『ナインストーリーズ』読了。☆☆☆☆。初めてサリンジャーを読んだが、けっこういけるじゃないの。『ライ麦』は途中で挫折したが、短編なら読める。ただちょっと宗教がかってるのが気になるが。


#22(火)

◆バイト。『松沢病院外史』読了。☆☆。松沢病院は日本初の精神病院。精神病院といえば松沢病院、そして松沢病院といえば芦原将軍である。


#21(月)

◆ ブックオフ朝霞台店。水口幸広『カオスだもんね!(2)(3)(4)』、森本梢子『ごくせん(1)(2)』、西川魯介『初恋★電動ファイト』、TONO『薫さんの帰郷』、諸星大二郎『栞と紙魚子 殺戮詩集』、中島義道『働くことがイヤな人のための本』、日垣隆『偽善系』と『SFマガジン』を四冊ほど。

◆志木駅近くにある古本屋で『松沢病院外史』。ここはほぼ全ての分野を網羅していて、しかも品揃えが素晴らしい。神田の古本街でなく、普通の街の古本屋でここまでの品揃えは見たことがない。

◆文教堂で『まんがくらぶ』(ゲスト・小田扉)、コンビニで『別冊ヤンマガ』(藤枝奈己絵の連載、人気なかったんだろうか、早々と終了してしまった。残念)、新星堂書店で竹美家らら『いとし、愛しと言うこころ』。古泉智浩の『チェリーボーイズ』が近くのどこの本屋にも売っていない。さすが埼玉だ。


#12(土)

◆川越駅近くに、老夫婦がやっている味のある古本屋がある。天井まで本がぎっしり埋まっている。二階があるのだが、二階にいくときはレジに鞄を預けなきゃならない。しかも二階は普段は電気が消えているので、たのんで電気を点けてもらわなきゃならない。一階は棚が整理されているのだが、二階は未整理の本が山積み。床に本が散らばってるし、本棚が作りかけで工具が出しっぱなしだったりする。老店主は「今度来る時は、二階も片付いてますから」と言うのだが、あの歳じゃ片づけるのはもう無理だよ。こーいう店にはブックオフなんかにはない魅力があるんだが、木造住宅がマンションによって淘汰されていくように、古い古本屋はブックオフのような新しいチェーン店によって淘汰されていってしまうんだろう。

そんな古本屋で買ったのは、山本鈴美香『微笑別冊 超能力者列伝』(山本鈴美香が宗教に走ったのは大泉実成『消えたマンガ家』を読んで知っていたが、表紙をめくると、白衣で祈祷する山本鈴美香のカラー写真、キャプションが「巫女となった作者が霊界からのお告げを受けて『自動書記』! 連載中は白米断ち! 雑誌で初めて! 霊界通信劇画」ってんだから、スゲー)、『ぱふ』特集・坂口尚、『塚山勇三詩集』、たかとう匡子『ヨシ子が燃えた』、野坂昭如『俺はNOSAKAだ』(タイトル、しびれるー)、アラゴン『レ・コミュニスト(1)』、ギュンター・グラス、高本研一訳『局部麻酔をかけられて』、ジェイムズ・ボールドウィン、大橋吉之輔訳『ジョヴァンニの部屋』、アビー・ホフマン、小中陽太郎訳『この本を盗め』、『四次元世界の裁判〜茨木事件主任弁護人の記録』(茨木事件ってのは、昭和49年、大学の原理主義サークルの合宿でリンチ殺人が起こったというもの。主任弁護人は、加害者はリンチをしたのではなく、映画『ポルターガイスト』の少女のように霊に憑かれて狂暴になった被害者を静めるために叩いたり祈ったりしたのだと主張。この本、奥付けを見ると非売品とあるのだが、もったいないなー、おもしろいよ、これ)。


#6(日)

◆中板橋。大山商店街で、ささだあすか『バラエティ(2)』、安彦一恵・大庭健・溝口宏平編『道徳の理由』。川越街道沿いで、『あかまつ 01』、石田敦子『純粋デート倶楽部(1)』。『あかまつ 01』は秘宝館特集で、いまさらな感じもあって買うのに躊躇したが、読んでみるとおもしろかった。ささだあすか『バラエティ(2)』は傑作です。何度も読み返しちゃった。


#4(金)

◆同居人と池袋へ出てデパート巡りやら。リブロのぽえむぱろうるの年末年始セールを楽しみにしていたのだが、今年は、思潮社の現代詩文庫のみで、単行本は安くなっていなかった。現代詩文庫の『辻征夫詩集』『続・辻征夫詩集』、『続・荒川洋治詩集』、『丸山薫詩集』を一冊二百円で購入。あと、塔島ひろみ『車掌文庫シリーズ(1) 「二十世紀の終わりの夏、私はこんな風に子供を産んだ」』『車掌文庫シリーズ(2) 「大安の日はあんぱんを食べる」』、紀野恵歌集『フムフムランドの四季』、『詩学』2002年1月号(これは究極Q太郎のテロを巡る論考のためだけに買った)、小林健二『みづいろ』(これはタルホ→あがた森魚ずきはにはたまらん詩集)。ぱろうるの店内で、脇に抱えていた『丸山薫詩集』を床に落としてしまったら、そばにいた少女が拾ってくれたのだ。ただそれだけで、そこから恋が始まったりはしないんだけどさ……

池袋から要町まで歩いて、ブックオフ要町店へ。長尾謙一郎『おしゃれ手帖(1)』、水城せとな『いつか好きだといって』、猫田リコ『ロロロロマンチック』、鈴木志保『船を建てる(1)』、『ガロ』2000年8月号、蔦谷喜一、上村久留美『わたしのきいち』。全て百均。あと雑誌、『バースト』2002年1月号、『SWITCH』2000年4月号(椎名林檎の表紙にひかれて買っちまった、スマン、と一応謝っておく)。それにしても『SWITCH』の自意識過剰な文体はなんとかならんもんか。恥ずかしくて読めないよ。


#3(木)

◆新しく始めたバイト初出勤。クレジットカードのテレオペ。夜9時から朝7時。二 勤二休。みんなよくカード落とすねー。でもやっぱり朝方(特に朝4~5時)はほ とんど電話がないので、読書に勤しむ。これで時給1700円はいいかも。


#2(水)

◆正月そうそうブックオフ朝霞台店で、今年初の買物。千円で三百円引きセールやっていた。まずマンガは、清原なつの『千の王国百の城』『アレックス・タイムトラベル』、木村千歌『ルート3』、ひぐちアサ『やさしいワタシ(1)』『家族のそれから』、朔ユキ蔵『少女、ギターを弾く(1)』、業田良家『自虐の詩(上)』、水樹和佳子『イティハーサ(1)(2)(3)』、唐沢なをき『鉄鋼無敵科學大魔號』、ヤマモトミワコ『彼はあの娘のことが好き』、まいとしろう『いっしょうけんめいお兄さん』(ホントに一生懸命なのよ、この兄さん。妹の作る料理に精液まぜたりするのに)、かにかに『ちちポケット』。今回、百円は百均と半額本が半々くらい。お正月だからたまには百均以外のもいいだろ。

活字は、菅野彰(イラスト、架月弥)『屋上の暇人ども』『屋上の暇人ども(2) 恋の季節』『屋上の暇人ども(3) 一九九八年十一月十八日未明、晴れ。』、佐瀬稔『うちの子がなぜ!女子高生コンクリート詰め殺人』、パトリシア・マクラクラン、金原瑞人訳『のっぽのサラ』、海野弘『東京の盛り場』、南条あや『卒業するまで死にません』、『裏モノの本(3)』、蔵琢也『美しさをめぐる進化論』、見津毅『終止符からの出発』、山田富秋、好井裕明『排除と差別のエスノメソドロジー』。全部百均。



12/2001||9/2002
ISHIHARA, Shingo
shingoo@lily.sannet.ne.jp