#25

easyseekには、新規登録された古書の情報を定期的にメールで送ってくれるサービスがある。先日、リストのなかに福原秀美のエロマンガが二冊あった。

「* むちむち女高生(学園ポルノ伝@) (福原秀美) http://www.easyseek.net/i_detail.php3?i_no=2397599 (SHOP) 4000円」

「* 17才の初体験(学園ポルノ伝A) (福原秀美) http://www.easyseek.net/i_detail.php3?i_no=2397601 (SHOP) 4000円」。

いくらなんでも四千円はないだろう(怒)。そりゃ多分市場価格としては適当かもしれんが、心情的に納得いかないよ……。福原秀美のマンガなんて千円かそれ以下がベストだと思うが。これは貶してるんじゃなくて、福原秀美のようないい意味で「軽い」マンガは安く大量に流通させるべきだと思う。おれは四千円出して福原秀美を買う奴は、本当は、福原の価値が全く分かっていない奴だと思うね。不思議なんだが、なんで福原秀美は復刻されないんだろう? 本人が断ってるのかな。(しかしよく調べたら復刻されていたのね、知らなかった)

◆和光市駅までチャリで志木から40分くらいか。駅前の焼き肉屋でKとランチ。石焼きユッケビビンバ。よく考えたら猫舌なのに、なんでこんなのたのんじゃったんだろか。

◆『ダヴィンチ』で黒田硫黄インタビュー。2ページは少ない。何かの同人誌で受けていたロングインタビューのほうがおもしろかった。

◆朝霞駅近くの朝霞文庫で、野坂昭如『受胎旅行』、野坂昭如・片岡義男『いじわる読本』、乾くるみ『Jの神話』、安藤昇『群狼の系譜(1)』を店先の均一で。安藤昇は着実に集まりつつある。

んで、同じく朝霞駅近くの古本屋(名前忘れた)で、福田定良『民衆と演芸』、大岡信『表現における近代』、はがさら『運び屋ペロリちゃん』。最後の、はがさら『運び屋ペロリちゃん』は『男の食彩』に掲載の四コマ。帯に吉田戦車。

ラスト、ブックオフ朝霞台店。クリスマスセールで千円以上買うと三百円割引。福島聡『デイ・ドリーム・ビリーバー(1)(2)』、幸村誠『プラネテス(1)』、小田島隆『人はなぜ学歴にこだわるのか』、伊良子正『十二月の蝉』、リチャード・W・アンダーソン、土岐隆一郎・藤堂憶斗訳『体験〜ニッポン新宗教の体験談フォークロア』。幸村誠『プラネテス』は雑誌で全部読んでいたので、いままで買わんかったが、セールだし、ね。


#17

◆「飯じゃがね、これはつめたいに限る。たきたてのあたたかいのは、第一からだに悪いし歯にもよくないし、おまけに飯そのものの味もないのじゃ。本当の飯の味が知りたいなら、冬少しこごっている位のひや飯へ水をかけて、ゆっくりゆっくりと沢庵で食べてみることじゃ」(子母沢寛『味覚道楽』中公文庫)。

◆ブックオフ朝霞台店。黒田硫黄『黒船』、安彦麻理絵『女心はゆれるのだった。』、キャサリン・パターソン、岡本浜江訳『悪童ロビーの冒険』、ジェイムズ・エルロイ、吉野美恵子訳『ブラック・ダリア』、丸元淑生『システム自炊法』、上野直樹・西坂仰『インタラクション』、『危ない1号』、安藤丈弘・岡本栄一・北野誠一編『自立生活の思想と展望』、大西巨人『迷宮』、奥泉光『グランド・ミステリー』、井辻朱美『ファンタジーの森から』、バルバラ・サムソン、鳥取絹子訳『不真面目な十七歳』、マイケル・ギルモア、村上春樹訳『心臓を貫かれて』、仙波龍英『ホーンテッド・マンション』。黒田硫黄と安彦麻理絵を抜かして百円。

◆最近テレビで美容整形番組が多い。イヤな感じ。このイヤな感じはなんだろう。整形前と整形後の比較の見せ方があざといからだろうか。整形自体はやりたい人はやればいいことだ。「親からもらった体に傷をつけるな」ってよく言われるけど、これって、親=天皇だしょ。こんな天皇制にからみとられたようなことは言わないが、しかし、美の基準が一つだけで、それに合わせて整形する、しなければならないってのがなんとも息苦しい。もし二重を一重にしたいとか、鼻を低くしたいとか、出っ歯にしたいとか、腹に脂肪を入れたいとか言い出す人がいたら、まわりはどう反応するんだろうか。果たして医者はやってくれるのだろうか。「美容」整形だからできないのだろうか。

◆17歳と16歳の少年が、重度の知的「障害」のある女性を、去年から今年春にかけて約80回にわたり、団地の物置などに連れ込んで強姦したという事件がさいたま市であった。女性の妊娠によって事件が発覚した。……暗澹とするなあ。人は皆同じに生まれないけれど、同じに生まれないという点では皆同じだ。差異を価値判断を挟まずに差異としてだけ認識するようにすること。それができれば今より風通しのよい世界になるはずだが。



11/2001||1/2002


ISHIHARA, Shingo
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